
心拍数や息が上がるのと同じように、酷使した筋肉や各種体の部位は温度が上がります。
そこから一気に止まったり休んでしまうと、疲労感や場合によっては障害の原因となる炎症などが残ってしまう危険性があります。
それを避けるべく行われているのが「クールダウン」です。
目次
クールダウンの効果
実は、クールダウンによる科学・医学的な根拠は未だ研究途上にありますが、概ねクールダウンが疲労回復や血液循環に良い影響を及ぼすという見解でまとまっているようです。
トレーニング中は筋肉組織が高負荷を受け、血流が非常に速く強くなります。筋肉に必要な栄養素やエネルギーを途切れることなく供給し、生命維持に不可欠な酸素を滞りなく補給するためです。
ここでクールダウン無しにトレーニングを急にやめてしまうと、筋肉を支えるために特別に増強された血流は急に行き場を失います。これが疲労感やスタミナの無さを感じさせる原因だと言われています。
また、筋トレによる高負荷は乳酸を生じさせ、この乳酸は主に疲労に関係する老廃物質として知られています(疲労にかかわる物質ではないとする近年の見解も)。
この乳酸が速やかに排出されないと、酸化物質を生み出し筋肉痛にも作用してしまうと考えられています。つまりクールダウンには体を通常状態へと戻すメンテナンスという目的があるということになります。
クールダウンに取り組もう
クールダウンと言っても、具体的には何をすればいいのでしょうか?徐々に負荷を下げるのがクールダウンです。簡単なもので言えばジョギングやウォーキングです。
遅いと感じるスピードで行い、息が次第に整っていくところまでペースを落としていきます。ストレッチも有効です。筋肉や腱を伸ばすことで、過酷に使用した体を緊張状態からほぐすことを目的としています。
負荷がかかっていた部分はその後硬くなっていきます。固まってしまう前に、柔軟体操で柔らかく伸ばしておきましょう。運動後の回復や機能維持に不可欠なクールダウンですが、取り入れる上での注意点は何でしょうか?
クールダウンの注意点は
まず、長時間のクールダウンは基本的に行わないようにしてください。あくまで息を整え体をほぐすのが目的です。
15分以上やってしまうと単なる有酸素運動になってしまいます。また、運動直後に行いましょう。火照った体を冷ましてこそのクールダウンであり、体が冷えてからでは遅すぎます。
まとめ
筋トレや運動を行っておられますか?そうであればクールダウンも忘れずに取り入れ、健康的なトレーニングを続けていきましょう。